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亜脱臼(不全脱臼)

当院のブログをご覧いただきありがとうございます。

一雨一雨涼しくなり始めましたが、まだまだ熱中症の危険はありそうです。

水分と塩分の摂取を忘れずに・・・

脱臼と亜脱臼の違い

「脱臼」の定義は、関節を構成している関節端が解剖学的状態から完全に転移して

関節面の整理的相対関係が失われている状態とあります。

要約すると、関節窩から関節頭が完全に外れた状態を「脱臼」

亜脱臼は、関節窩から関節頭が外れていない不完全な脱臼を

不完全脱臼・亜脱臼と分類しています。

亜脱臼の症状は?

 私自身「骨折」も「脱臼」も経験していますが、「脱臼」の痛みは激甚です。

「骨折」の痛みは時間差でじわじわとやってきますが、「脱臼」の痛みは負傷直後

激甚な痛みが襲います。

亜脱臼は、それ程強い痛みを伴いません。

関節の可動域制限と動作痛が起こりますが、骨折や脱臼の様な強い痛みは起こりません。

筋腱の強直や石灰化等でも、これと同じ様な症状が起こりますが、鑑別診断は出来ます。

亜脱臼の場合、レントゲン上では診断が難しく、触診や徒手検査法が必須な診断法となります。

整形外科を受診してレントゲン検査で、問題ないから大丈夫と言われ

鎮痛薬と湿布薬を処方されて、様子を見ていたがなかなか治らず

当院へ来院される患者さんが少なくありません。

 また、原因不詳で「肩が挙がらなくなった」

「足首が痛く体重が掛けられない」

「球技をした後に肘が伸びない」

「しゃがんで立ち上がろうとしたら膝が伸びない」

「寝返りをした瞬間から股関節が開かない、曲らない」

等を訴える患者さんも多く存在し亜脱臼している場合も少なくありません。

治療・施術

上記した様な患者さんの訴え(主訴)は、診断上、私たちには重要な情報となります。

発生機序と言いますが、これがハッキリしないと診断に戸惑います。

原因不詳やいつの間にか痛くなって来院される患者さんも多数存在しますが

そんな時は、問診して患者さんからの情報を細かく聞き出し受傷機転を見つけて行きます。

また、亜脱臼は、捻挫した時でも起こります。

足首の捻挫を例にとると、足首を強く内返して外踝(そとくるぶし)の周囲の靭帯を負傷する

のが一般的に多いのですが、靭帯損傷だけではなく足関節を亜脱臼も併発しているケースが多く

靭帯損傷は治ったが、いつまで経っても足首の鈍痛や可動域制限が取れない場合は

ほぼ亜脱臼を併発していてます。

治療は、ズレた関節を整復して元の位置に治します。

ズレた関節のまま、しばらく放置されていた場合は、こわばった関節周囲の筋肉・腱を緩解

させる必要があります。

その後アイシングをして関節の違和感が取れるまでテーピング固定をします。

他の関節亜脱臼も同様の処置をしますが、整復法は様々です。

以上、亜脱臼について簡単に説明しましたが

私の経験上、関節の不具合や痛みのほとんどが亜脱臼していると言って過言じゃありません。

上記の症状でお悩みの方は来院お待ちしています。

narita